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「階段」歩きで転倒予防 家の中や街中で転ばないために、
実は「階段」の上り下りが重要なのです。
「階段」は注意力と平衡感覚が養える

家の中や街中で転んでしまい、骨折したという話をよく聞きます。転んだ理由をたずねると、ちょっとした段差につまずいた、気づかなかったといわれますが、「ちょっとした段差」で転倒してしまうということは、それだけ注意力や平衡感覚が落ちているということ。その点、普段から階段を使っている人や、電車で揺られながら立っている時間が長い人は、転倒しません。日々の生活の中で、注意力と平衡感覚が養われているのでしょう。

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階段の上り下りは、生活の中で行うスクワットのようなもの。足腰の筋肉がかなり鍛えられます。さらに、一段一段、段差を確認しながら歩かなければいけないので、平衡感覚の練習にもなるという点で、スクワットよりも優れています。

めまいの予防にも効果的

「朝起き上がったら天井がグルグル回った」「寝返りを打ったら目が回った」―私のクリニックにめまいの相談に来られる方はみな、ふだん歩かない方です。一度めまいを起こすと、怖くなってなおさら歩かなくなる方がおられますが、それでは悪循環に陥ります。

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歩くこと、とりわけ階段の上り下りで、平衡感覚を鍛えることが、めまいの予防につながります。自律神経の強化にもなり、立ちくらみにも強くなるでしょう。
速く上り下りする必要はありません。また、不安な方は手すりを使いましょう。平坦な道を歩くより心肺機能も使います。無理はせず、ゆっくりでいいので、2、3階であれば階段を使うことを習慣にしてほしいと思います。

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長尾 和宏(ながお かずひろ)先生

医学博士。1995年兵庫県尼崎市で長尾クリニックを開業。
あえて「町医者」という言葉にこだわり、「町全体が私の病棟、自宅は最高の特別室」をモットーに、365日無休の外来診療と24時間体制で在宅医療に従事している。

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「病気の9割は歩くだけで治る!」
「認知症は歩くだけで良くなる」
山と渓谷社